石材コーティング剤選定の重要性
前回の続きです。

まずは写真をご覧ください。

一見綺麗な大理石フロアーですが、
ちょっとだけ手を加えるとこのようになります。

これはストーンマスタースペック
日本研紙ダイヤモンドパッド#1500
をかけて、
その後NCA製ダイヤモンドパッド#5000
研磨をした状態です。
写真で見ると多少の違いしか感じられない
かもしれませんが、実際目で見ると透明度が
格段に違います。

今度はこちらの写真。

向かって左側が未施工、右側が#1500で
かけた状態です。つまり#1500のみでも
8~9割の透明度を実現できるわけです!

今回の研磨作業は、大理石フロアーの研磨を
一度も経験したことのない方が行ったのですが、
あまりに簡単に大理石がピカピカになり、
目から鱗状態でした。
石材研磨は難しいと皆に言われていたので、
かなりのカルチャーショックを受けたようでした。

実は今回のブログで一番お伝えしたいことは、
ダイヤモンド研磨ではなくタイトル通り
コーティング剤の選定の重要性です。
未施工の状態と再研磨をした写真をよく
見比べるとわかりますが、研磨後は色調が
明るくなっています。
もちろん汚れが取れて明るくなったというのも
多少あるのですが、作業前の状態の色調が
かなり濃いのがおわかりいただけるかと思います。
実は以前某メーカーのコーティング剤を
施工してあったらしく、そのコーティング剤
が石材の呼吸(湿気の放散と吸収)を止めて
しまっていたため石材内部に湿気が滞留し、
少しずつ色調が濃くなってしまったと考えられます。
このまま放置しておくと、湿気により大理石の
結晶が脆弱化する恐れがありますのでご注意ください。
既存のコーティング剤を#1500で除去することにより、
滞留していた湿気分が放散され明るくなったわけです。

こちらの現場はこの後、乾燥させてから
マイクロシーラーインナーガードプレミアム
塗布してマイクロシーラーセラミックガード
施工する予定です。
セラミックガードは大理石の呼吸を止めませんので、
色調が濃くなるということはありません。
※ビアンコカララやタソスホワイトなど、
白御影石も含め白系の石は吸水性が高いので
セラミックガードを施工する際は
インナーガードプレミアムを塗布してから
セラミックガードを施工してください。
そうすることにより必要以上に
吸収されることはありません。



コーティング  2017/03/28(Tue) 10:18:18
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