中国の車事情

中国には圧倒的に中国製フォルクス
ワーゲン車が多いです。8年前に中国アモイに
行ったときもそうでしたが、以前ワーゲンブランドで
日産がノックダウンでつくったふる〜いタクシーの
サンタナを見て、あまりに古く笑えましたが、
今回上海でも約30年前の車をいまだにつくり
続けているという現実を目の当たりにすると、
笑いを通り越してホント感心させられます。

ワーゲンは実に商売がウマイ。
30年以上も同じ車種をモデルチェンジもせずに
つくり続けていれば、とっくの昔に投資は
回収済みですからモデルチェンジ等の再投資を
しなければ利益は継続的に出すことができる
ということですからね。
それでいて最新の技術やノウハウは中国には
一切開示せず、ドイツ本国の車種にだけ投入
するという本当に感心させられるビジネスモデルです。

中国ワーゲン以外の車はほとんどドングリの背比べ
なのですが、やはりベンツ、アウディ、BMWが
やたら目立ちます。日本もそうですが特にアウディは
若い子に人気が高いようです。日本車はほぼ横一線、
トヨタ日産が強いというわけでもありません。
都内では半分くらいの車がプリウスという錯覚を
覚えるほどプリウスだらけですが、上海では
一度も目にしませんでした。
私の愛するスマートも同様です。

1978年、鄧小平が来日した際トヨタに
中国進出を強く要望したにも関わらず、トヨタが
のらりくらりしているうちに中国がしびれを切らし
ワーゲンと合弁会社をつくり、今のワーゲン一強の
天下になってしまった感があります。
これだけワーゲンだらけの上海の状況を眺めていると、
やはりトヨタの中国進出は遅すぎたのかもしれません。

そういえば夜食事をしてからタクシーでホテルに
帰る途中、上海で最もトレンディーな地区を
通りかかったときにシルバーのGTRを目にしました。
日本で見るとファットな感じですが、上海で見ると
なぜか実にかっこよかったです。まわりのポルシェや
フェラーリよりも際立った存在感を出していましたし、
いろんな人が取り囲んで覗き込んでいました。


いずれにせよドイツの中国にかける投資意欲は
ハンパないです。暇にまかせて上海タワーまで
うろうろ歩いて見学に行ってみたら、アウディA3と
ハーゲンダッツのロゴがでかでかと光り輝いていました。
高級ホテルのエントランスには黒塗りのSクラスと
アウディA8、BMW7シリーズに占拠されていて、
レクサスはほとんど見かけませんでした。
反日色が濃い中国だから仕方が無いのかもしれませんが、
なんとか日本のメーカーももう少し頑張って
ほしいなぁという気持ちにさせられました。



その他  2014/04/04(Fri) 16:55:40
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