石灰岩のメンテナンスが難しい理由④
前回の続きです。
以前の記事でも説明をしましたが、
確認のためにもう一度お伝えしますと

この写真の石灰岩は、堆積岩の石灰岩です。
「堆積岩」というところが実は肝なのです。

堆積岩は建築石材でいえば、トラバーチンや
ペルリーノなどの大理石も堆積岩です。
これらは正確にいうと堆積岩系大理石の範疇で、
鉱物学的には堆積岩系石灰岩とも呼びます。
ついでに説明をすると、大理石は堆積岩系
大理石と変成岩系大理石の2つに分かれます。
もっと細分化することもできますが、
ご興味のある方は『石とメンテナンス』
詳しく説明をしていますので読んでみてください。

さて、堆積岩が肝とお伝えしました。
何が肝かというと、堆積岩を鏡面再生をする際は
ポリッシャーの回し方を変える必要があります。
これがわかるまで20年かかりました(笑)
一言でいうと早めに回すのです。
石の研磨というと1㎡何分かけろだとか、
じっくりと時間をかけて磨かないと良い艶が出ない
とか言われていますが、実は堆積岩だけは早めに
回した方が良い艶が出るんですよね。
水の出し加減もポイントがあるのですが、それは
またの機会にでもお伝えできればと思います。

磨き上げられた石床は本当に綺麗ですね。




研 磨  2017/04/24(Mon) 11:58:40
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