蛇紋石の再研磨
蛇紋石という石種があります。

(http://rikadama.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/3mget_020b.htmlから引用)

蛇紋石は本蛇紋、台湾蛇紋、インド蛇紋等、
産地により呼称はいろいろですが、緑色の
石といえば蛇紋石といっても良いくらいです。
蛇紋石は鉱物学的分類では変成岩の中の
広域変成岩の一種で、一応大理石の分類に
含まれていますが、実は花崗岩(御影石)
である深成岩の中のかんらん岩と成分が
一緒であり、かんらん岩が変成したものが
蛇紋石でもあるため、花崗岩の一種であると
主張する学者の方もいらっしゃいます。

「蛇紋石は大理石でも御影石でもない
どっちつかずの石」としたり顔で言う石屋さんも
いらっしゃいます。
しかし私はここで断言させて頂きます。
蛇紋石はどっちつかずではありません。
花崗岩の一種です。間違いありません。
なぜそう断言できるのかというと、蛇紋石を
再研磨した経験があるからです。
経験のない方が「どっちつかず」と判断します。

こちらの写真をご覧ください。

めずらしい蛇紋石のフロアーです。
多少ツヤはあるように見えますが、コーティング剤が
既に塗ってある状態です。
一部サンプリングで研磨をしてみます。

まずはマイクロポリッシュ#5を取り付けます。

研磨の開始です。

マイクロポリッシュ#5で研磨した状態です。

次にマイクロポリッシュ#6で研磨します。

マイクロポリッシュ#6で研磨した状態です。

次にマイクロポリッシュ#7で研磨します。

マイクロポリッシュ#7で研磨した状態です。
だいぶツヤが出てきました。

最後にマイクロポリッシュ#8で研磨します。

仕上がりの状態です。


本当はこの後にマイクロポリッシュの黒バフを
かければ完璧なのですが、予算的な問題と
最終的にマイクロシーラーセラミックガードを
塗布するので、敢えて黒バフはかけませんでした。

◆マイクロポリッシュについて◆
マイクロポリッシュはストーンマスター
オリジナルのダイヤモンドパッドです。
マイクロポリッシュ#1〜#5は御影石にも
大理石にも使用可能ですが、マイクロポリッシュ
#6〜#8は御影石専用に開発されており、
大理石に使用してもまったくツヤは出ません。
上の写真を見て頂ければわかるように、#8で
鏡面再生となっておりますので蛇紋石は御影石
(花崗岩)の一種であるということがわかります。
また、一番最初の写真を見て頂くとわかるように
蛇紋石のツヤは本来モヤッとしています。
実は一般のダイヤモンドパッドではマイクロポリッシュで
磨いたような映り込みはまずできません。
モヤッとしたツヤでお茶を濁すのであれば、一般の
ダイヤモンドパッドで研磨をし、コンパウンドや
ケミカル反応、あるいはバフをかけ続ければ多少の
ツヤは出るでしょうが、マイクロポリッシュのような
鏡面再生は不可能です。
蛇紋石を鏡面のピカピカ仕上げにしたいのであれば、
マイクロポリッシュがベストです。

少々値段は張りますが、理由があります。
実はマイクロポリッシュのダイヤモンドの含有量は、
一般のダイヤモンドパッドの約5倍です。



研 磨 | No.202 新井田   2014/01/09(Thu) 18:36:12
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