塗装とコーティングの違いとは


塗装とコーティングの違い

あらゆる素材にとって長期間美観を保つためには、
定期的なメンテナンスが欠かせません。
ただし点検やクリーニングなどのメンテナンスだけでは、
素材の劣化の進行を止めることができません。
そこで行われるのが、塗装やコーティングによる素材の保護です。
これから何回かに分け、コーティングに関する基礎知識や、
コーティング剤を選ぶ際の正しい方法についてお伝えして
いきたいと思います。

そもそも塗装とコーティングは同じものなのでしょうか。
違うものであるなら、どのような違いがあるのかという、
最も素朴な疑問を、ここで解消してからコーティング剤に
ついての説明に移りたいと思います。

まず結論を先に言うと、塗装とコーティングはまったく別物です。

塗装は色調を別にすれば、プライマーを塗布し素材に密着させ、
素材をしっかり保護する目的のものです。素材感は確実に変化し
定期的にリコートをするというのではなく、あくまでも塗装が
劣化したら上塗りをし続けるというコンセプトです。

それに対しコーティング剤は、素材の保護という目的は同じですが、
素材感をいかに変えずに保護をするかが、最も重要なポイントであり、
コンセプトです。また、コーティング剤は定期的にリコートする
ことが前提となるので、リコートを繰り返しても被膜が一定以上に
厚くならないなど、特別に設計されていたり、石材のように水分の
発散を繰り返す素材は、そのメカニズムを活かしたコーティング剤を
開発するなど、素材に応じた製品開発を行うのが基本です。

このように、塗装とコーティングは似て非なるものであることが
おわかりいただけるかと思います。

次回からコーティング剤にフォーカスして説明をしていきます。



コーティング | No.360 新井田   2017/07/27(Thu) 14:10:36
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