大理石フロアーエントランスの防滑施工
こちらの現場は、都心のターミナル駅にほど近い場所に
ある中規模のオフィスビルのエントランスフロアーです。

なかなか高級感のある大理石フロアーですが、雨の日に
入口付近がとても滑りやすいという問題が以前からあり、
今回はこの大理石フロアーを滑りにくくする方法について
説明したいと思います。

このような現場は傷つきやすい大理石の艶が失われてしまい、
焦ってワックスを塗ることがほとんどです。そのためまず
やるべきことは、既存の樹脂ワックスの剥離作業です。
その後にストーンマスタースペックNCAダイヤ#800
#1500#5000を使用し、大型の自動床洗浄機で再研磨
作業を行いました。



大型機械を使えば一日で300㎡~400㎡の再研磨が可能です。
大理石研磨はコストがかかると一般的に認識されていますが、
実は全くそんなことはありません。
例えばコンパウンドで300㎡のツヤ出し作業を5人で行って
一日で終えることは、まず不可能だと思います。艶のクオリ
ティも比較になりません。ダイヤモンド研磨がコスト的にも
仕上がり的にもベストだと思います。
特にマイクロポリッシュMシリーズのダイヤモンドパッドを
使用すれば、飛躍的なコストダウンが可能です。

これくらいの大きさの自洗機を使うと約500㎡を3工程であれば
1日弱で再研磨作業が終了します。もちろんじっくりと磨きを
かけるわけではないのでピカピカの仕上がりにはなりませんが、
今回は滑り止めが目的なのでこれくらいで抑えておきました。


このあとにマイクログリップを塗布し滑りにくくします。
マイクログリップは酸性の防滑トリートメント剤ですが、
大理石に使用しても艶が飛ばない唯一の防滑剤です。

中和洗浄後、汚れ防止としてマイクロシーラー水性インナー
ガード
を施工します。水性インナーガードは浸透性の表層
劣化防止剤なので、完全に傷を防止することはできません。
実は当時(5年程前)まだアンチスリップセラミックガード
開発途上であったため、残念ながら傷を防ぐコーティングの
施工はできませんでしたが、もし今後このような石材フロアー
を美観維持しながら滑りにくくしたいのであれば、アンチスリ
ップセラミックガードは最高の防滑アイテムになるはずです。
化学床やフローリングであればアンチスリップマルチガードが
おすすめです。

滑りにくくなりました。




滑り止め | No.436 新井田   2018/02/16(Fri) 09:50:56
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