ガラス系コーティング剤とガラスコーティング剤の違い

こちらは、新横浜にあるインテリジェントビルの
エントランスホールの壁面の一部です。
マットな艶が特徴的な、業界用語では水磨き仕上げ
の半艶の素材です。
元々これより明るい色だったそうですが、もう少し
艶を出したいということで、某メーカーの石材用
ガラス系コーティング剤を塗布したそうですが、
ビル側から「あまり綺麗になっていない」「ムラが
気になる」「もっとどうにかならないか」などなど
このビルを管理する管理会社に様々なクレームが
寄せられ、弊社に相談がありました。

先日私が現場に伺い一瞥したところ、施工上の
ミスはなさそうですし、元の水磨き仕上げ自体が
一枚一枚微妙に違っていたため、今回ガラス系
コーティング剤を塗ったことにより、その違いが
強調されムラに見えるとなったのだと感じました。

ただしばらく眺めてみて感じたことは、やはり
仕上がりの風合いに問題があるのではないかと
いうことです。つまり、ガラス系コーティング剤を
塗ったことにより、石独特の高級感が削がれて
しまったというのが私の正直な感想です。
例えば車のボディに塗布するのであれば、耐久性は
別としてガラス系コーティング剤もガラスコーティング
剤でも風合いの違いはほとんどわかりません。
しかしこのような広い現場の無機材である石材部分に、
樹脂系ポリマーが配合されているガラス系コーティング
剤を塗布すると、微妙な違和感が生じます。
それに対し無機100%のセラミックガードを塗布すると
このような状態になります。

フォーカスするとこのようになります。



左側の4枚が樹脂系コーティング剤、
右側がセラミックガードです。

これが無機100%の硬度15H(モース硬度7)
のセラミックガードの仕上がりです。
高級感が醸し出され、色味や硬質感がガラス系
コーティング剤とはまったく異なるということが
おわかりいただけるかと思います。



コーティング | No.564 新井田   2019/06/26(Wed) 16:19:23
管理用