【20年ものの大理石テーブルの再生】
20年前に一目ぼれで購入された大理石
テーブルの表面のコート剤が剥がれてきて、
再生できないかとのご相談をいただきました。
メールの文面に「思い入れもある物なので、
次世代に引き継いでいってほしいと思って
おります。」と書かれており、これは何とか
したい！と思い、お客様とやり取りを開始しました。

確認したところ、数年前に一社作業に入った
とのことですが、剥離作業に手こずり、ターン
テーブルのみ剥離して他の部分は作業できないと
帰ってしまったそうです。その後も数社に確認を
したが取り合ってくれず、半分あきらめていた
とのこと。

▼ウレタンコートが剥がれたテーブル



まずは一度現調にお伺いしました。
20年前のウレタンコートですので、黄変も
進行しており、剥がれ具合もなかなかでした…
テーブル設置場所が外部ベランダと繋がって
いる点や、足と天板が分離できるという条件が
そろいましたので、作業の流れとなりました。

ベランダに養生を敷き、天板と足の部分を3人
がかりで出しましたが、やはり重かったです…笑

ここから剥離作業をスタートし、専用の剥離剤
や薬品、研磨材を使用して徐々に落としていき
ます。大きめのスクレイパーを使用しましたが、
ウレタンコートが剥がれていく感じに快感を
覚えながら、炎天下の中作業を進めていきます。
今の時期、屋外作業は空調服なしでは倒れそうに
なりますね。。お施主様からの冷たい飲み物と
お菓子で休憩をこまめに取りながら作業を進めて
いきます(本当にありがとうございました)。

作業風景はこんな感じです↓





1日でほぼ終えられましたが、小口部分や目地
部分の細かな部分の剥離作業が残っておりまし
たので、プラス半日かけて全て剥離完了しました。


最後に、コーティング剤を塗布して完成です。
お施主様のご希望で、ピカピカより半艶が望ま
しいとのことでしたので、研磨での艶感も
抑えております。
コーティング前
コーティング後
他の業者からできないと断られており、処分も
考えていたそうですが、復元できて大変喜んで
いただきました。このような形で石が復活して
長く使われていくことに感謝と喜びを感じながら
帰路につきました。


クリーニング | No.584 新井田   2023/08/08(Tue) 14:35:09
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